【予告編】IO-Link対応のMURRソリューションを「産業オープンネット展」にて出展!

2018/07/02

  • Murrelektronik

砂川 裕樹

IoTのキーテクノロジ!センサバスIO-Linkの具体的な導入方法

さて今回のコラムは、来る7月25日に大田区産業プラザにて開催される「産業オープンネット展」【★写真1】の出展内容について、ご紹介したいと思います。本展示会は、東京以外に名古屋(7月27日、名古屋国際会議場)でも開催されます。ケーメックスはデモ展示とセミナーに登壇しますので、その内容について触れたいと思います。

【★写真1】昨年の「産業オープンネット展」の様子。このときは「CUBE67」と自「CUBE67 DIGA」を組み合わせた展示を行った。

生産現場で稼働する多くのベンダー機器は、データや情報を簡単かつ効率よく安定的に通信させることを目的に発展してきました。最近では「Industry4.0」や「IoT」といったキーワードによって、以前に増して盛り上がりを見せている産業界ですが、オープンな産業用ネットワークは機器の制御のみならず、複数の機械の接続、生産管理、保全管理と共に、さらに進化している状況です。

「産業オープンネット展」は、こういったオープンネットワークを推進する多くの団体と企業が、セミナーやデモ展示を行うイベントです。今回のイベントテーマは「各オープンネットワークの比較、およびオープンネットワーク同士の接続デモ」です。来場者の皆様は「つなぐ技術」を見て、聞いて、触って、そして比較することができます。

さて、ケーメックスの展示内容ですが、今年もMurr社の製品をご紹介いたします。我々がオープンなフィールドバスでアピールできる製品は、やはり主力となる「CUBE67」を中心にしたIP67リモートIO装置です。これにより、IO周りを含めた省配線化が可能になります。昨年は、この「CUBE67」と自己診断ゲートウェイ「DIGA」(呼称:ディーガ)を組み合わせた展示を行いました。

今回の新しいトピックスは、最近FA分野で何かと話題の「IO-Link」を利用したデモ展示です。ちなみに、このIO-Linkは、エッジ側に配置されたセンサやアクチュエータなどのIO-Link対応デバイスと、IO-Linkマスタをポイント・ツー・ポイントで接続する一対一のデジタル通信技術です。

IO-Linkの特徴をひとつ挙げますと、オン/オフ信号、アナログ信号といった制御系データのみならず、製造メーカーのデバイス情報や各種パラメータ、診断データまで、上位機器に送受信できる点があります。システムの稼働中にデバイスのパラメータを上位機器から細かく設定変更することができるので、機械を止めることなく段取り替えに伴うパラメータ変更を自動化し、設備の生産性を大幅に向上できるでしょう。

IO-Linkについては、本イベントに出展する「IO-Linkコミュニティジャパン」でも詳しくご説明することになっているため、お訊ねいただければ幸いです。

ケーメックスが取り扱うMurr社の「CUBE67」や、「IMPACT67」「SOLID67」も、このIO-Linkに対応しております。

拡張型リモートIOのCUBE67には、IO-Linkマスタ機能が搭載されたIOモジュールが用意されています【★写真2】。拡張型リモートIOとは、マスタデバイス(バスノード)とスレーブデバイス(IOモジュール)で構成されるリモートIOです。

【★写真2】IO-Linkマスタ機能を搭載した「CUBE67」。こちらはマスタデバイスとスレーブデバイス(IOモジュール)で構成される拡張型。

IMPACT67【★写真3】も、4チャンネルのIO-Linkマスタ機能を備えています。ただし、こちらはIO-Link対応デバイス(スマートセンサなど)を直接接続してフィールドバス(Ethernet/IP、またはProfinet)に伝送させるスタンドアロン型になっています。このIMPACT67は、IO-Linkハブを4つ接続すれば、最大64チャンネルまでIOを拡張することができます。

【★写真3】IO-Linkに対応するスタンドアロン型IOモジュール「IMPACT67」。Ethernet/IPまたはProfinetのフィールドバス製品を用意。

「SOLID67シリーズ」【★写真4】もIMPACT67と同様に、上位フィールバスとIO-Linkをつなぐスタンドアローン型のマスタデバイスです。ただしIMPACT67との大きな違いは、マルチプロトコル対応になっており、Ethernet/IPとProfinetの両プロトコルに1台で対応できる点です。

【★写真4】IO-Linkに対応するスタンドアロン型のIOモジュール「SOLID67」。1台でEthernet/IPとProfinetのフィールドバスで併用できる。

展示会場では、これらの製品を連携させて、IO-Link対応デバイスから、従来までは見えなかった様々な情報を可視化するデモを行います。また、CUBE67などの製品を、オムロン製、シーメンス製の主要PLCに接続して、ご利用できることを実証する予定です。

また、IO-Linkは「ホットスワップ」にも対応します。それを利用し、IO-Link通信ラインを非接触通信にすることも可能となります。
このとき活躍するのが、以前ご紹介したユニークなリモートカプラ「IO-Link INDUCTIVE COUPLERS」【★写真5】です。これは電磁誘導式で相手側に信号と動力を伝送するもので、非接触でIO-Link通信を可能にします。ロボットのツールチェンジャーに伴う、同一チャンネルにおいてのIOユニットの交換もIO-Linkでなら簡単にできます。

【★写真5】電磁誘導式で非接触のIO-Link通信を可能にするリモートカプラ「IO-Link INDUCTIVE COUPLERS」のデモも実施。

ケーメックスのブースでは、IP67リモートIOを用いたIO配線のメリットと、IO-Linkの具体的な導入方法について、かみ砕いて分かりやすくご説明させていただきます。また私もIP67リモートIO導入についてのメリットについてセミナーに登壇することになっておりますので、是非お越しいただければ嬉しいです。皆様のご来場をお待ちしております!

 

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砂川 裕樹プロダクトマネージャー

Murrelektronikのエキスパートになるべく奮闘しています。
お客様の問題点の解決や要望に応えられるよう日々勉強中です。
学生時代から鹿島アントラーズの熱狂的ファンでチームが勝つべく毎週全力応援。
時には残念な結果に終わることもありますが、敗戦をお客様の機械配線のご相談に引きずらないようオンオフの切り替えをしっかりしております。

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